計算し尽された「美」に辿りつくまでのストーリーVer.1
2013年4月17日
前歯の歯の隙間と歯並びが気になると来院されました。
もともとの歯のポジションが悪いため、
矯正治療も治療の選択肢である事を説明させて頂きましたが、
患者様の強い希望で、矯正治療ではなく、かぶせ物を利用した審美歯科治療で
審美的及び機能的な改善を目的とした治療をスタートしました。
「初診時」
真ん中の歯2本が、口唇の内側に隠れて、
向かって「右側」の歯2本が、口唇より外側に出ております。
「仮歯装着時」 (Provisional)
顔貌、口唇、性別、肌の色等、様々なガイドラインより判断して、
本番さながらの仮歯にて歯の形態を提案させて頂きました。
この時点で患者様の理想とされているイメージを再共有し、調整を行っていきます。
「最終形態」
審美治療では、顔貌に対してシンメトリー(対称性)が重要です。
もともとの真ん中の歯の間のライン(正中線)が、
顔貌の真ん中のラインとずれていたのを様々な工夫により改善しました。
次からは「歯茎のライン」の治療ストーリーをご紹介いたします。
歯茎のラインの修正が必須になる症例でしたので、
まず、模型上で設計図となるシュミレーションを行い、ファイナルの被せ物をイメージします。
治療のゴールである設計図を基に、逆算して歯周外科による歯茎のラインを改善させて頂きました。
術前では上の前歯2本の先端に少し小さな山がありますが、これは学童期の歯の特徴です。
歯は、機能している間に少しづつ形態が変化していきます。
セラミック治療によって、歯の形態をデザインできる事は、審美治療の大きなメリットです。
次からは、様々な角度でこの症例をご紹介いたします。
「限りなく天然歯に近づけた前歯の先端の透明感」
「右側:顔貌及び口唇」
「右側:歯」
「左側:歯」
「唇」
白いだけが審美治療ではありません。
小林歯科クリニックでの審美治療は、顔貌、口唇、歯のバランス等、トータルでの調和を目指しております。
患者様には口元が上品になり、大変喜んで頂きました。
わずかながらでも、患者様の人生にプラスになれたかなと思うと、こちらまで嬉しくなりました。
追記
ファイナル(最終形態)の被せ物に対するイメージを歯科医師と歯科技工士が共有する事が、
クオリティーの高い治療を行う上で非常に大切である事を再認識した症例です。
デンタルバイオヴィジョン(歯科技工所)
http://www.dentalbiovision.jp/
歯科技工士の辻様には、
お忙しい中、幾度となく夜遅くまで、症例検討にお付き合い頂いた上、
細かい所までこだわった「イメージ」を「カタチ」にする事は非常に難しい一面がありますが、
さすが一流の歯科技工士ならでは、と痛感しました。
大変ありがとうございました。